アトピー改善にも脱塩素水を

水と健康

水道水の塩素は大切、しかしデメリットも

アトピー性皮膚炎は慢性的な疾患な為、長期的な目で症状の改善を目指す必要があります。
塗り薬などの治療だけではなく、生活習慣や生活環境の改善が治療に大きく関わってくるというのは、一般的にもよく知られてはいるものの、食事にも気をつけ、ちゃんと通院もしているのに、なかなか良くならないという声もとても多く聞かれます。

なかなか治らず悩んでいる方は、もしかしたら、調理や洗い物に使う水や、お風呂のお湯など、水道水の塩素も原因のひとつかもしれません。

水道水に含まれる塩素は、雑菌の繁殖を防ぐという意味では大切な役割を担っています。
塩素がなければ、私たちは水道水を口に含んだだけでおなかを壊してしまうかもしれません。海外旅行先でおなかを壊す原因の多くは、水に含まれる細菌と言われています。
海外の多くの国では、水道水にほとんど塩素が入っていないため、水道水をそのまま飲むことは、現地の水に慣れていない日本人にとっては食中毒の大きな原因になります。
野菜を洗った水や、アイスコーヒーの氷が水道水だったことからおなかを壊してしまったということも、よく耳にします。
そういったことから、塩素は、水道水には不可欠な存在であると言えるでしょう。

お肌にダメージを与えてしまう塩素

しかしながら近年、その水道水中の塩素の害が問題視されています。

塩素には強力な殺菌作用があり、一般細菌や、O157等の大腸菌など、人体に有害な菌を殺菌する役割を果たしてくれています。
しかし、そのメカニズムは、細菌類のタンパク質を溶かすことによって機能しており、タンパク質でできている人間の肌の細胞にも有害な影響を与えてしまうのです。
塩素によるダメージによって肌の乾燥やかゆみが悪化し、アトピー性皮膚炎の治りを悪くしてしまう場合があるのです。

かねてから、プールの消毒に使われている塩素がアトピー性皮膚炎の増悪因子になることから、アトピー児童のプール実習は控えるように言われていますが、実は家庭の水道水に含まれる塩素は、プールに含まれている塩素と同等量との報告もあります。

水道水を沸騰させれば、安全な水になるの?

水道水をそのまま飲まないことは当たり前の時代になりましたが、「沸騰させれば大丈夫」と水道水を沸かして使ったり、汁物を作るのに使う家庭がありますが、これもおすすめできません。水道水を沸騰させることで、塩素はなくなるものの、塩素がより人体に有害なトリハロメタンなどの物質に変わってしまうと言われているからです。「沸騰させて塩素を蒸発させたから大丈夫」という認識は大きな誤解といえるでしょう。
かといってペットボトルを毎回量販店やコンビニなどで購入するのは、プラスチックごみが出ることで環境への影響も懸念されますし、安売りのミネラルウォーターを買っていたとしても、長い目で見たら大変なコスト負担になります。また、お味噌汁や炊飯など、調理にすべてミネラルウォーターを使うのはなかなか大変ですし、お風呂のお湯をすべてミネラルウォーターでまかなうのは、あまりに非現実的です。

また、塩素はタンパク質にダメージを与えるため、水道水を飲みながら健康的な食事をしても、食品のタンバク質が失われ、栄養吸収効率も下がってしまうというデメリットもあります。

生活に脱塩素水を取り入れてみましょう

アトピー性皮膚炎を改善したいのであれば、家で使う生活水には塩素のたっぷり入った水道水をできるだけ避け、脱塩素水を使用するように心がけるのが良いでしょう。脱塩素水とは水道水から塩素を取り除き、自然のミネラルウォーターのような水質にした水のことです。ミネラルウォーターを購入するのではなく、浄水器を使うことで環境にも配慮でき、トータルコストも抑えることができます。

また、今はアトピー肌ではないという人でも水道水を使い続けることで、将来的に肌が乾燥し、バリア機能が失われ、さまざまな肌トラブルを起こしたり、アトピーを発症してしまう可能性もあります。特に子供は、大人に比べて肌のバリア機能が未発達であることと、体の中に必要な水分量が多い(皮膚から経皮吸収する水分量も多い)ので、塩素の影響を受けやすいのです。自身とともに家族の健康的な肌を目指すのであれば、生活の中に浄水器を取り入れることをおすすめします。
浄水器は、ミネラルウォーターを毎日買い続けることに比べて遥かに経済的です。何より蛇口をひねってすぐに安心安全な水が飲めたり、肌への負担が少なく安心してお風呂にはいれるというのは、健康面だけではなく日々の生活の質を上げるという意味でも非常におすすめです。

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